顎は話す時や食べる時に活発に動かしますが、
1日の大半を占めているのが、何もせず、口を閉じて鼻呼吸をしている状態です。
もしこの時に顎の状態を間違って過ごしていると
顎関節に慢性的な緊張を生み出してしまい、顎関節症が治すことは難しくなります。
そのため、この何もしていない時の顎の位置は、顎関節の脱力に非常に重要です。
この記事の概要
何もしていない時にも緊張を生み出してしまう顎の状態
あなたは口を閉じて呼吸をしている時、顎や口の中の状態はどうなっていますか?
①上の歯と下の歯が合わさっている
②上の歯としたの歯が離れている
③奥歯は離れ前歯だけ合わさっている
④舌の前側が上顎に付いている
⑤舌は下の歯の中に収まっている
⑥口角を引いている
⑦口角を上げている
⑧口角は何もしていない
この中で①「上の歯と下の歯が合わさっている」と⑥「口角を引いている」の状態の人は顎に大きな緊張が生まれています。
③「奥歯は離れ前歯だけ合わさっている」と⑦「口角を上げている」の人は少し緊張が入るので注意です。
顎関節に緊張が入らないようにするには
「何もしていない時」の顎の状態は以下のようにすると緊張が入りにくくなります。
- 姿勢を良くし、頭の位置を整える
- 上の歯と下の歯を合わせない
- 唇は軽く合わせる
- 舌は上顎、上の歯の裏に軽く合わせる
①姿勢を良くし、頭の位置を整える
頭が前に出ているとそれだけで顎関節には後ろに引く力が生まれます。
姿勢を良くし、頭を胴体の上に乗せましょう。
顎を脱力しながらゆっくりと頭を体に乗せていくと、あるポイントから下顎が前と下方向に離れていきます。このあたりの頭の位置が顎が脱力するポイントです。

②上の歯と下の歯は合わせない
上の歯と下の歯を合わせないようにしましょう。
上下の歯を合わせると咬筋や側頭筋といった顎を持ち上げる筋肉をずっと使うことになります。
また、歯並びは誰もが歪んでいます。完璧に左右対称で歯の高さが揃っている人は存在しません。
歯を常に合わせてしまうと、前後左右にずれながら顎が固定されてしまうので、筋肉のバランスが崩れます。
そうすると過剰に緊張する側に痛みなどの問題が起きます。
特に噛み合わせが悪い人は注意しましょう。
上下の歯は合わせずに顎はぶら下げるように脱力しましょう。
③唇は軽く合わせる
唇は力を入れずに軽く合わせましょう。
仕事上表情を良くするために口角を上げなければならない人もいると思います。
その場合は、顔の表面だけで持ちあげるようにしてみてください。
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下の図のように横に引かないようにしましょう。

④舌は上顎、上の歯の裏に軽く合わせる
舌は前の方を「上顎」と「上の歯の裏」に軽く合わせるようにしましょう。

この状態だと舌の前側が自然と持ち上がっています。喉の奥が自然と広がり息が通りやすくなります。
最後に
顎関節の方向に下顎を引かない
姿勢を良くし頭を胴体に乗せる
歯は合わせないで顎をぶら下げる
唇は軽く閉じる
舌の前側は軽く上顎と上の歯の裏につける
自分の普段の癖を取ることは新しい状態や動きを身につけることと同じくらい大切です。
普段から姿勢が悪かったり、顎関節に力が入っているならば、まずはその癖からとっていきましょう。