筋肉図鑑

呼吸する時に身体を間違ってイメージしていませんか?|胸郭のマッピング

毎日絶え間なく行っている呼吸

胸郭の周りの筋肉が胸郭を持ち上げたり、おろしたりすることで行われています。

そして肺はそれに伴って拡張収縮していきます。

歌手やスポーツ選手、呼吸器疾患の方など、様々な方が自分の呼吸器について学んでいるかと思いますが、

普段見えない部分なので人によっては、イメージと違っているかもしれません。

・胸部は板のように平べったい
・四角い
・ロボットのように全て同じ厚み
・肩より下が肺
・息を吸う時に肩が動いてはいけない
・肋骨は広がらない

これら中で、自分が思っていたことと一致していたら、それは間違って認識してしまっています。

実際の体の仕組みとイメージを合わせることで、楽な呼吸を見つけていきましょう。

それでは胸郭の全体像を見ていきます。

胸部は板のように平べったい?

胸郭がを横から見てみましょう

これが肺の入っている部分「胸郭」です。

ためしに胸と背中に片手づつ置き、空中に厚みを取り出してみてください。

意外と厚みがあります。

そして呼吸をするとこの厚みは変化します。

肺の入っている部分は四角い?

前から見てみましょう。

上部から下部にかけて段々と空間が広がっています。ロケットのような、蝉のような形ですね。

肺を入れてみます。

このようにはいっています。形通りに収まっていますね。

横から見てみましょう。

胸側、背中側どちらも丸みを帯びています。

ロボットのように全て同じ厚み?

いえいえ、厚みは上部と下部で全然違いますね。

先ほども確認しましたが、

滑らかに膨らんでおり、下の方が広いです。

肩より下が肺?

写真を見てみると、鎖骨より上まで肋骨があります

そして、同様に肺も鎖骨の上までありますほんの少しですが顔を見せているのが見えるでしょうか?

肺は首元まではいっていると考えてみてください。

肩とほぼ同じ高さまで、なで肩の人など、人によっては肩よりも高い位置まであります。

息を吸う時に肩が動いてはいけない?

鎖骨は胸郭の前方についてますね。
ここを「胸鎖関節」と言います

胸郭はその全体が動きます。

そのため、鎖骨や肩甲骨もその動きに合わせて呼吸時に動くのが自然です。

もし、全く動かなければ、動かないように押さえつけてしまっている状態になっているでしょう。
呼吸に合わせて動きを自由にしてあげましょう。

肋骨は広がらない?

骨が広がるの?そう思う方もいらっしゃるとおもいます。

肋骨は骨自体は伸縮しませんが、

持ち上げられることで横と前に広がります。

肋骨と背骨、肋骨と胸骨の関節はそれぞれ自由に動くからです。

透過した画像を重ねました

わずかですが、広がった時との差が見えます。

肋骨が持ち上げられている分、横から見ても厚みが増しています。

そして肋骨が持ち上げられると同時に横隔膜は下がります。

これによって、胸郭内の容積は大きくなります。

まとめ

・胸部は思っているより厚みがある

・胸郭は丸みを帯びた形をしている

・鎖骨は胸郭前方についている

・肺は鎖骨の上まである

・肋骨は持ち上がりながら広がる

自分の中のイメージを修正し、正しいイメージの中で呼吸しましょう。

その際は、胸郭全体が風船のように全方向に広がるように、脱力しながら呼吸してみてください。