脱力法

【膝に負担がかからない階段の上り方】〜重心と足の使い方を見直すだけですごく楽になる!〜

膝は日常生活で何かと負担のかかりやすい関節です。

「座る」「立ち上がる」「段差を上る」「走る」など

人間の行動には「膝関節」をよく使います。

身体が健康であれば問題ありませんが、怪我をしていたり慢性的な痛みがあると、

動く度に、辛い思いをしてしまいますよね。

 

「歳を重ねるたびにだんだん膝の痛みが出てきた」

「体重が増えてから膝にかかる負担が大きい」

「足を怪我をして、段差を上る時につらい」

 

このような悩みを抱えている方の負担が軽くなるように

今回は膝の負担が軽くなる階段の上り方をご紹介します。

軟骨の消耗を抑え、痛みの予防にもなりますので、今は痛くない方も実践してみてください。

負担がかからないコツは重心にある

膝の負担を軽くするためには、膝一点に集中していた身体の重みを周りに分散させる必要があります。

ここで大切なのが「身体の重心」です。

重心が後ろになるほど身体を持ち上げる負担が膝にきます。

身体の重心は前にありすぎても、後ろにありすぎてもいけません。

膝に負担のかかる階段の上り方

身体の重心が前の足よりも後ろにある

階段を上っている時に身体の軸が垂直なライン、又はそれより後ろにあると

膝の周りの筋肉が体を持ち上げる負担が大きくなります。

猫背など姿勢が崩れている

猫背の状態では、頭は前にありますが、体全体は後ろに置いて行かれています。

この場合も、身体の重心は後ろになってしまいます。

骨盤が寝ている状態にある

骨盤は一見関係ないように思われますが、

太ももの筋肉は膝周りと骨盤を結んでいるものが多いため、

骨盤の状態は非常に重要です。

骨盤が寝た状態にあると、姿勢が崩れ、股関節周りの筋肉はロックされた状態になります。

特に、太ももの裏とお尻にかけての筋肉が使えなくなってしまうので、その分太ももの前側の筋肉の負担が大きくなります。

普段から猫背の人は姿勢に注意しましょう。

膝に負担のかからない階段の上り方

 

  1. 姿勢を良くし、目線をあげる
  2. 重心を移動させて動き出す
  3. 胸(重心)を太ももの上の位置に置く
  4. お尻や太ももの後ろの筋肉を使い、蹴るように上がって行く
  5. ①〜④を動きの流れを止めずに行う

①姿勢を良くし、目線をあげる

姿勢を良くし、骨盤を立てます。

目線は上って行く先を見ましょう。足元の方に下がると姿勢が崩れてしまい、

膝の負担が多くなってしまいます。高齢になるほど目線が落ちやすくなるので気をつけましょう。

②重心を移動させて動き出す

足を上げる前に、

猫背にならないようにに胴体全体を少し前に傾け、重心を移動させてから足を上げてのぼっていきます。

重心移動の流れを止めないまま階段を上っていきましょう。

③胸(重心)を太ももの上の位置に置く

上っている時には、胴体の重心が膝と股関節の間にくるようにしましょう。胸部が太ももの上に来るようにするとちょうど良くなります。

④お尻や太ももの後ろの筋肉を使い、蹴るように上がって行く

うまく重みが分散されていると、太ももの前側だけでなく、太ももの裏やお尻の方にも負荷がかかるようになります。

どちらかしか感じない場合は負担が偏っているので、重心の位置を変えてみてください。

階段を上る動作は膝の屈伸だけではありません。股関節も屈伸しています。

階段を上っている時には足の前側しか見えていないので、膝の曲げ伸ばしで上っているように見えますが、

股関節も同時に曲げ伸ばししていることを忘れないようにしましょう。

まとめ

  • 姿勢を良くする
  • 重心移動の流れからで上りはじめる
  • 上っている時には胴体の重心を太ももの上におく
  • 身体を持ち上げる太ももの前側の力と身体を後ろから押し上げる太ももの後側の力を一緒に使って上る

もともと人間は二足歩行であるため、どうしても体重を支える足の負担は大きくなります。

使い方を見直し、出来るだけ多くの筋肉に負担を分散できるように使っていきましょう。