あがり症克服

あがり症は場慣れで解決するの?治らない原因と解決法を紹介!

あがり症を治すには、たくさん人前に出なさい

至るところでこのような指導はよくされています。

でも、それすらあがり症の人はできないんです。人前に出たとして、失敗するのは目に見えている。そうしたら自分が深く傷ついてしまう。

完全に治る保証があればチャレンジする勇気も湧いてきますが、今まで十分傷ついてきたのにやりたくないですよね。

本当にたくさん人前に出ないとあがり症は治らないのか?

この記事では「あがり症」と「慣れ」について考察していきます。

「場慣れ」すればあがりはおさまるのか?

あがってしまうんだけどどうしたらいいの?と周りの人に相談すると

「慣れだよ」
「場数が少ないんだよ」
「やってるうちにだんだんわかる」

そういうことをよく言われます。決して間違いではないのですが、このアドバイスは適切ではありません。

自分があがり症だと思っている人の中でも声が震える人、赤面する人、パニックに陥る人、これら全ての症状が起こる人など症状の度合いは人それぞれですが、

「自分がコントロールできないほど過剰に症状が出てしまう人」が場数を踏もうとすると症状が悪化します。

このような症状をコントロールできない人は緊張を越えて「恐怖心」を本能的に感じてしまっています。

頭で理解しようとしても身体が反応するのはこのためです。

人の体は「記憶とそれに対する反応」を繰り返すことで強化していきます。同じようなあがる状況に繰り返し置かれるとあがりの症状はどんどん出やすくなってしまうでしょう。

症状が出ない人であれば、経験を積むうちに心の余裕が生まれるでしょう。対応できる自分がいると安心感が生まれます。これが慣れです。

しかし、あがりの症状はさらなる不安を掻き立てます。慣れとはの方向に向かってしまうのです。

あがり症の人は別のアプローチを探していかなければなりません。

場慣れ以外に解決する方法は?

場慣れをしようとする前に、別な解決法を試しましょう。

あがり症について学ぶ

あがり症について学ぶとそれだけで不安をやわらげることができます。

あがりの症状は病気だと思っている人が多いのですが、実はこの症状は極度の恐怖に陥るとだれでも現れます。

身体の反応は悪くありません。自分の身を守ろうと正常に反応してくれています。

変えるべき対象は身体の反応ではなく、恐怖を抱き過ぎている「認知」です。

「自分の身体は正しい反応をしてくれていたんだ」

と理解できると、もし反応が出てもそれによって不安が掻き立てられることはなくなります。

あがりの症状については以下のページにまとめております。

ご参考ください。

https://datsuryoku-life.com/tension-shivering-sweat-will-not-stopthis-is-how-the-symptoms-of-the-ripper-happen/

https://datsuryoku-life.com/stage-fright-fidget/

身体の反応を抑制しながらイメージトレーニングをする

あがるときには、自分の置かれた状況(多くの人前など)と身体の反応が無意識でつながっています。

このつながりを切る練習をする必要があります。

この練習で最適なのが「イメージトレーニング」です。

イメージトレーニングについてはなるべく本番と同じ状況を想像し、同じ時間経過でパフォーマンスを行います。

脳はイメージと、実際の経験の区別をつけずに記憶していくので、イメージがリアルであればあるほど効果があります。

イメージトレーニングについてこちらにまとめております。

ご参考ください。

https://datsuryoku-life.com/how-to-do-an-image-training/

イメージトレーニングでは「いつでも自分のタイミングで止める」ことができます。これがとても大事なポイントです。

イメージしながら練習する→身体の緊張やあがりの症状がでる→ストップする→脱力して身体の状態を整えてからやり直す

このサイクルを繰り返すことで、「身体が脱力しながらでもパフォーマンスができる」ことを覚えてくれます。

脱力法についてはこちらのページにまとめておりますのでご参考ください。

脱力法を実践してみる▶️

自分がコントロールできる程度の緊張する場面で練習する

自分がコントロールできるレベルの緊張感の中で練習しましょう。

「全くコントロールできない」状況よりも「ある程度コントロールできる」状況の方がトレーニングの成果が出やすく、

あがり症を悪化させるリスクも低くなります。

舞台本番控えている場合、次のように段階を踏んで練習していきましょう。

①イメージトレーニング

②親しい人の前でパフォーマンス

③少人数の前でパフォーマンス

④実際と同じ状況でリハーサル

このときもある程度コントロールができるようになるまで何回か繰り返し、自信が持てたら次のステップに進みましょう。




なぜ多くの人が慣れだと言うのか

なぜ皆そろって「慣れだ」言うのか。

それはみんな本人ではないので原因、対処法がわからないからです。

その人その人によって「あがる状況」「症状」「程度」が異なります。

人それぞれにあった対処をしなければ改善することは難しいでしょう。

https://datsuryoku-life.com/we-will-redo-the-experience/

むしろ専門家ではない人に質問すること自体、された人がかわいそうな気もします。なんとかしてあげたい気持ちはもっていても、責任もてませんからね。

じゃあ誰にきけばいいのかというと

専門家
もしくは
「同じ症状」を経験したことのある人

です。後者は答えがみつからなくとも、その人がしている方法を聞くことができるかもしれません。

 

自分に合ったステップアップをしていこう

自分のレベルにあったステップアップをしていきましょう。

そうやって自分のできる範囲で頑張っていると、だんだんと次のステップに進みたくなってきます。

そうなったときに人前に出る訓練をしましょう。

人前で訓練したくなったら、きちんとトレーナーのいる中で行うことをお勧めします。克服のためのワークショップは探せばいろいろ開かれています。

私はカウンセリングや、ワークショップ、アレクサンダーテクニークの教室「bodychance」で訓練しました。

そこでは、先生が失敗しても大丈夫な環境を作ってくれます。
そこで成功体験を増やしていきました。少し慣れてからは、自分で企画し、親しい人を集めて練習しました。

背伸びして高いハードルを乗り越えるよりも、地道に自分のレベルで訓練していくほうが同じことを成し遂げたときに確固たる自信につながります。

まとめ

 

まとめ

・あがり症は慣れでは治らない

・あがり症について理解を深め、適切な実践トレーニングを積む

・練習するときには適切な指導のもとトレーニングしていく

・今の自分のレベルにあった解決法を実践していく

 

あがり症は、今すぐにでも改善したいものです。確かに応急対処法はありますが、根本的な改善は長い時間をかけた方がいいと思います。

自分にあったレベルの訓練をしていきましょう。急がば回れです。

 

追記;こちらに場慣れをする前に行うべき脱力法についてまとめましたので、

ぜひ読んでみてください。

https://datsuryoku-life.com/?p=1312&preview=true